電子銃やイオン源のフィラメント支持部品では、取付寸法に加え、電気的に絶縁する部分と金属部品に接合する部分を明確にする必要があります。INNOVACERAのフィラメント支持用メタライズアルミナセラミック管を例に、設計時や図面作成時に確認しておきたいポイントを紹介します。

フィラメント支持用メタライズアルミナセラミック管 (4)
絶縁を確保するためのメタライズ範囲の設定
フィラメント周辺には、通電するリードやホルダーと、接地された金属ベースなどが配置されます。まず、各部品の電位と接続関係を整理し、セラミックで絶縁する範囲を確認します。
メタライズ層は金属部品とのろう付けに用いる導電性の層です。そのため、接合面を広く取ることだけでなく、絶縁が必要な部分に金属層がかからないようにすることも大切です。図面では、セラミックの外形寸法と併せて、メタライズする面とその境界を示します。
接合相手の形状に応じたメタライズ位置
メタライズ位置は、接合する金属リードやホルダーの形状によって変わります。セラミック単体の図面だけでなく、相手部品との組立図があると、接合位置や取付方向を確認しやすくなります。
特に、端面のみを接合するのか、内径・外径側にも接合部を設けるのかを明確にしておくと、仕様の行き違いを減らせます。Mo-Mnメタライズ後のめっきの有無や種類についても、予定しているろう付け条件に合わせて確認します。
気密性が必要な接合かを確認する
フィラメントを支持する接合部と、真空境界を構成する接合部では、求められる検査内容が異なります。真空装置の内部で使う部品であっても、すべての接合部が気密封止を担うわけではありません。
気密性が必要な場合は、対象となる接合箇所と、アセンブリの漏れ率・試験方法を仕様に含めます。メタライズ層の密着性と、ろう付け後の気密性は別の確認項目として扱います。
製作相談時に用意したい情報
仕様確認をスムーズに進めるため、図面と併せて次の情報をご用意ください。
- 寸法・公差: 管長、内径・外径、穴や段差、位置決めに関わる寸法
- 接合条件: メタライズ範囲、相手金属の材質・形状、めっきの指定
- 使用条件: 使用電圧、支持部周辺の温度、真空条件
- 検査・数量: メタライズ層の検査基準、密着強度の要求、ご希望数量
INNOVACERAでは、図面に基づくアルミナ管の形状加工と局所メタライズについてご相談いただけます。製作・お見積もりをご希望の際は、部品図面と使用条件をお送りください。