日本では、次世代データセンターに向けた光電融合技術の開発が進んでいます。国内の計測器メーカーからも、800G・1.6T光トランシーバの評価に対応する測定器が登場しています。光モジュールの開発では、測定器に加え、試料を所定の条件に保つ治具や周辺設備の検討も必要です。
INNOVACERAでは、光モジュール関連設備の加熱部品として、窒化アルミニウム(AlN)セラミックヒーターのカスタム製作に対応しています。今回は、温度評価用の加熱治具を検討する際に、整理しておきたい条件を紹介します。

Aluminum Nitride Ceramic Heaters for Optical Modules (4)
試料全体を加熱するか、接触面を加熱するか
温度評価では、まず何を一定の温度にしたいのかを明確にします。周囲の空気を含めた試料全体の温度と、ヒーターが接触する部分の温度では、試験条件が異なります。
加熱治具を使う場合は、加熱する範囲と温度を測る位置を図面上で決めておきます。恒温槽内で行う評価と、接触加熱による評価は、目的に応じて使い分けます。
AlNの熱特性と加熱面の温度分布
窒化アルミニウムは、熱伝導性と電気絶縁性を備えたセラミック材料です。加熱部品の材料として検討する際も、この組合せが利点になります。
ただし、加熱面の温度分布は材料だけでは決まりません。発熱部の配置、接触状態、固定部への放熱によっても変わります。試作では、実際の取付状態で複数の位置を測り、必要な範囲が所定の温度に達しているかを確認します。
試料の温度安定時間と測定開始条件
ヒーターが設定温度に達しても、試料が同じ温度に達しているとは限りません。測定を始めるタイミングが変わると、評価結果を比較しにくくなります。
昇温時間に加え、試料の温度が安定するまでの時間を記録しておくと、試験手順をそろえやすくなります。試料を交換して繰り返し評価する場合は、取付位置と固定方法も統一します。
装置の電源仕様に合わせたヒーター設計
日本向けの設備でも、ヒーターに供給される電圧は装置の電源構成によって異なります。設備の入力電圧と、ヒーター端子に印加される電圧を分けて確認することが必要です。
100 V仕様を希望する場合も、必要な電力に合わせて抵抗値と電流を確認します。既存設備の加熱部品を変更する際は、温度調節器や配線の仕様も併せて整理します。
図面と評価条件を合わせて相談する
加熱治具の検討では、外形図に次の情報を添えると、必要なヒーター仕様を具体化しやすくなります。
- 加熱対象の材質・寸法と、ヒーターとの接触範囲
- 目標温度、許容温度差、希望する昇温時間
- 温度センサーの位置と、測定開始までの保持時間
- ヒーターへの供給電圧、取付方法、配線スペース
INNOVACERAでは、図面と使用条件に応じたAlNセラミックヒーターの製作をご相談いただけます。参考仕様と配線部材については、製品ページをご覧ください。